「信頼できる医者に出会って」  N.O. 32歳

 私のアトピーが発病したのは中学1年の時、以来15年間痛みと痒みに悩まされ続けました。学生の頃はステロイドという薬が危険な物とは知らずに、ただひたすら患部に塗って症状を和らげていました。ステロイドを塗ると一晩にしてツルツルの肌になるので良い薬だと信じて使用していました。(このステロイドの作用を知って、化粧の下地クリームとして1年近く使用した人がいました。勿論副作用は知らずにであります。この人の皮膚を元の顔の皮膚にするのに4年以上かかりました。つまりアトピーがなくともステロイドを毎日塗り続けるとステロイドの副作用が出現し、ステロイドを止めると禁断症状が出て元の皮膚に治すのに使った期間の数倍の時間がかかります。)しかし症状も完全には良くならず、初めは手先だったのが、社会人になる頃には顔・頭・首・肘とどんどん広がっていきました。(IgE抗体がどんどん高くなり、アレルゲンとの出会う回数も多くなり、病巣も広がっていきます。)この頃ステロイドは危険ということがようやく分かってきたのですが、かかりつけの医師に聞くと、「仲良く付き合っていけば大丈夫だ。」(仲良く付き合うとは一体どういう意味なのでしょう?考えてみれば全く意味のない言葉です。専門家がこんな馬鹿げた言葉でステロイドの副作用を隠蔽しようとするのは本当に悲しいことです。)と言われたので、危険と知りながらもステロイドの使用を続行しました。一番ひどかったのは手の指で、薬の副作用で爪がガタガタになり、皮膚が薄くなり指紋なんかは当然なく、常にひびが割れて血が噴き出している状態でした。夜中になると、激しい痒みで手袋をしていても勝手にとってしまって、思いっきり掻くのでシーツが血だらけになり、朝起きると指がパンパンに腫れ、手を洗うとすごくしみて痛く、指も曲がらずとても情けない日々が何年も続きました。結婚をして炊事をするようになってからもひどく、手袋なしでは炊事ができずとても不便でした。見かねた主人が奈良の吉野の方にアトピーを治す有名な医者がいると聞いて車を走らせたこともありました。(これは石川医院といってそこで使われたステロイドを抜くために当院でも数百人の患者を治療してきました。手記の中にも何人かの人がこの医院に行ったことがあると述べていることはお分かりでしょう。)しかしその医者とというのはとてもひどいもので、5時間も待たされたうえに診察時間は1〜2分でろくに見もせず食事制限を言われ、医者との信頼関係も持てぬまま機械的に終わり、結局通院することができませんでした。そうこうしている内に子供を授かり、会社も退職し、ストレスが無くなったのかアトピーの方もだいぶ良くなり、ステロイドの使用量も次第に減ってきたので「これで治ったら。」と思いましたが、出産後、睡眠不足とストレスのせいか再びアトピーがひどくなり、以前と同じ状態になってしましました。(一回でステロイドの離脱症状が終わるわけではありません。ほとんどの場合、強いリバウンド症状を数回経験しなければ元の皮膚に戻りません。)子供のおむつも荒れた手で替えるのはとても辛く、子供の肌をなでてやることなどとてもできませんでした。近所の皮膚科に行ったものの、治療薬としてくれるのはやはりステロイド、「ステロイドの入っていない薬を下さい。」と言っても聞いてはもらえず、かなり強い薬をもらって帰りました。しかしこれ以上同じことを繰り返すわけにはいかず、主人の知り合いに「漢方でアトピーを治療している。」ということを聞き、早速松本医院を紹介してもらいました。

 初めに看護婦さんから丁寧な病気の説明があり、その後松本先生から「絶対に治るから。」という励ましの言葉をいただき、皮膚科7軒目にしてようやく信頼できる先生に巡り会えたような気がしました。漢方を飲み始めて2ヶ月くらいはリバウンドで少々苦しみましたが、4ヶ月くらい経つと黒ずんでいた首がもとの皮膚の色に戻り、肘の痒みもなくなり、手先のひび割れもなくなってきました。8ヶ月経った現在、10数年なかった指紋がだんだん出てきて、ガタガタだった爪も平らになり、毎日暇さえあればきれいになった自分の手を眺めています。(ステロイドは人間を鑑別する指紋さえも奪ってしまいます。また皮膚の変化した爪さえもさらに変性させ、真菌も繁殖させ爪白癬症を作り出すことがよくあります。爪に白癬が一度生えると治すのがとても難しい仕事になります。)一生付き合うと思っていたアトピーがこんな形でこんなに早く治るとは・・・。毎晩痒みもなく、ぐっすりねむれるのが本当に有り難いです。あともう少し、通院しなければならないのですが、完治するまで頑張ります。(完治されもう通院されておりません。)