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インフルエンザの予防と治療(当院の見解)

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2026年11月2日
/ 最終更新日 : 2026年11月2日 / 松本医院ホームページ管理人

1.        予防について 〜インフルエンザワクチンは打つべきか?〜

● インフルエンザワクチンは有害である
 日本では、毎年流行するインフルエンザの予防には、ワクチンを摂取することが推奨されています(厚生労働省、インフルエンザQ&A)。また、日本感染症学会などのインフルエンザワクチン予防接種を推奨する立場の学会(当然製薬業界からの資金提供がある)も、「インフルエンザワクチンは、インフルエンザの発症を予防する効果がある」としており、よくその根拠として、コクラン(Cochrane Library)のシステマティック・レビューが引用されます(Cochrane Database Syst.Rev.2012.CD004879)。しかし、このレビューでインフルエンザの発症を予防する効果があった、とされているワクチンは残念ながら日本では承認されていないものです(新型の不活化ワクチンや、鼻粘膜に吹き付けるタイプの弱毒生ワクチン)。ただし、これらのワクチンには従来のインフルエンザワクチンよりも強力なアジュバント(Adjuvant)が添加されているために毒性が強く、日本で承認されたとしても推奨できないという現実もあります。詳細は省きますが、ほとんどのワクチンに添加されているアジュバントは、本質的には炎症ゴミになるDAMPs(Damage-associated Molecular Patterns:障害関連分子パターン)であるため、注射された周囲の組織に本来は不必要な炎症を引き起こすのみならず、このような炎症が引き起こされた結果、様々な副作用=有害事象(ギラン・バレー症候群、ナルコレプシー、アナフィラキシー、けいれんなど)が生じることが、多数の論文により示されています(HPVワクチンの副反応被害もこのアジュバントによるものです)。

● インフルエンザワクチンは予防効果がない
 上記のように、ワクチンの安全性もさることながら、実は日本で使用されているワクチンは、鼻や気管支粘膜表面で感染を防止するための免疫を作る働きはなく、インフルエンザウイルス感染を予防する効果は期待できません。現在日本で用いられているワクチンは、インフルエンザウイルスの部品を集めたもので、「スプリットワクチン」や「サブユニットワクチン」と呼ばれます。これらのワクチンを接種した後に体内に産生される抗体は、インフルエンザウイルスが免疫の作用で破壊された時にバラバラになって血中に散らばった成分(ノイラミニダーゼやヘマグルチニン)などの“炎症ゴミ”を処理するための抗体です。つまり、これらのワクチン接種でできる抗体は、「ゴミ処理のための抗体」に過ぎない、ということなのです(実はこれはほとんどの不活化ワクチンで言えることです)。実際にワクチン接種がインフルエンザウイルスの侵入を阻止できないことは、先述の「厚労省Q&A」にも記載されていることです。さらに、疫学的に効果があると結論づけている論文の多くは、後述するように多くのバイアス(交絡因子)がかかっているため、信頼できません。このように、効果もなければ有害な作用すら生み出すワクチンには、いったい何の意味があるというのでしょうか?


● 「重症化を防ぐ」とする説には根拠がない
 我が国では1994年に予防接種法の改定に伴い、インフルエンザワクチンの学童集団接種が行われなくなって以降、1998年まで予防接種者はほとんどゼロに近かったのですが、その期間もインフルエンザ流行の様子は、それまでと大きな変化はありませんでした。しかし、インフルエンザワクチンが売れなくなってしまったため、ワクチンメーカーや学会は、次のインフルエンザワクチンの販売を促進する手段として、「ワクチンはインフルエンザの重症化を防ぎ、入院や死亡を減らすことができる」ということを宣伝し始めました。そして、高齢者のインフルエンザ重症化を防ぐためにワクチン接種が必要とする言説がまことしやかに語られるようになりました。しかし、この根拠としてよく引用される論文(Clin.Infect.Dis.2013:56;1774-1777)は、症例対照研究でしかなく、最も重要な因子である「普段の発熱状態」で補正がなされていないため、データとして信頼できません。また、高齢者の発病を34〜55%防止し、死亡を82%減少させたとする「厚労省Q&A」で引用されている論文(神谷齋「インフルエンザの効果に関する研究」)も、疫学研究では最も質の悪い観察研究に過ぎません。つまり、インフルエンザワクチン予防接種により、「感染の重症化を防ぐことができる」という仮説には、確固たる根拠がない、ということなのです。予防効果も重症化を防ぐこともできず、さらに有害であるインフルエンザワクチン。それでも打ちたいという方は、ご自由にどうぞ、というより他にありません。

● ワクチン接種の効果をみた論文は様々なバイアスがかかっている
 ワクチンを打つ場合の前提を考えてみましょう。ワクチン接種する際に、発熱しているなど身体に異変がある場合、あるいは何か病気を抱えている場合には、誰でもワクチン接種は控えるでしょう。そのような患者背景を無視して、病気の状態でワクチンを打たなかった(打てなかった)人と、健康な状態でワクチンを打った人とを比較した結果を見てもほとんど意味がありません。当然、病気がちでワクチンを打たなかった人の集団の方が(免疫力も低下しているだろうから)、インフルエンザウイルス感染も起こりやすいということが考えられます。逆に、健康な状態でワクチンを打った人は、もともと(ワクチンを打とうが打つまいが)感染症状が起こりにくい(免疫力の高い)人たちであったということが考えられます。すなわち、このような患者集団で比較した場合、健康なワクチン接種群の方が、不健康なワクチン非接種群に比べて感染が起こりにくいため、結果としてワクチン接種の効果が(本当はないのに)、あるかのように見えてしまう、ということなのです。このバイアスのことを「病者除外バイアス(Frailty Exclusion Bias)」と呼びます。実は、インフルエンザワクチンのみならず、多くのワクチン予防接種の疫学的臨床論文で「効果がある」とされている論文の多くが、この病者除外バイアスを考慮しておらず、最終的に結論を誤っています。
 他にも、否定的な結果が出た臨床研究は公表されにくいという「出版バイアス(Publication Bias)」があります。さらに、インフルエンザワクチンの予防接種には効果があるとする過去の論文の多くが、患者の血清抗体価のみを調べ、ワクチン接種後に抗体価が上昇していれば“有効”であると結論づけています。先述した通り、日本で用いられてきたスプリットワクチンにより体内で産生される抗体は、ウイルス成分の残骸を片付ける、ただの「ゴミ処理」のための抗体ですから、その抗体がたくさん作られたからと言って、ウイルス感染が予防できるわけではありません。このように、残念ながらインフルエンザワクチン予防接種の効果をみた論文の多く(予防効果があると結論づけているもの)は様々なバイアスや問題点があり、その結果は信頼に足るものではありません。

● 「前橋レポート」で否定されたワクチンの予防効果
 先述した通り、インフルエンザワクチン予防接種に「効果がある」としている論文の多くはバイアスがかかっており全く信頼できないわけですが、ワクチンを使用した集団とワクチンを使用しなかった集団のインフルエンザ様の発熱に関して比較した大規模調査が、実は過去に我が国で唯一実施されています。この調査は、群馬県前橋市において市と医師会主導の下で行われ、いわゆる「前橋レポート」として専門家の間ではよく知られています(由上修三「ワクチン非接種地域におけるインフルエンザの流行状況」、山本征也「インフルエンザワクチンはなぜ無効か」)。
 1994年に予防接種法で任意接種になるまで、我が国ではインフルエンザのワクチン接種は臨時の定期接種に組み込まれており、日本の全学童に半ば強制的にワクチン接種が行われていました。これはワクチンを学童に集団接種することで、インフルエンザの集団感染を防ぐことができるという仮説(学童防波堤仮説)の下に行われていました。しかし、当時からインフルエンザワクチンの予防接種後に起きた痙攣発作などの副作用報告があり、予防接種の効果にも疑いがかけられていた部分もあったため、1979年の冬に、群馬県前橋市医師会が、独自の判断でインフルエンザの集団予防接種の中止に踏み切りました。ただし、前橋氏医師会は、単に予防接種を中止しただけではありません。中止後のインフルエンザ流行にどのような変化が現れるのか、前橋市とその周囲の5つの市の小・中学校の生徒約7万5千人を対象に、開業医を中心に詳細なデータを集めて解析させたのです。結局数年間に及ぶ調査の結果、延べ10数万人の児童において、ワクチン接種群とワクチン非接種群において、インフルエンザ様の症状を呈した児童の割合を比較したところ、全く差がなかったことがわかりました。さらにこの調査では、地域の医療費や超過死亡率も変化がなかったことが明らかになり、前橋市医師会の判断(予防接種中止)が正しかったことが示されたのです。この調査が公表されたのは1987年のことですが、インフルエンザワクチンの予防効果に関して、この研究を超えるような大規模調査は存在せず、今でも世界で最も信頼できる調査だという専門家もいます。何より、前橋レポートの最大のポイントは、「ワクチンメーカー側の資金提供なく行われた大規模調査で、ワクチンの効果が否定された」という点です。なぜなら、ワクチン研究の多くがワクチンメーカーの資金提供の下で行われており、そのような論文の多くは、ワクチンメーカーの意向(ワクチンは効果がある)に従った結論ありきで研究が進行し、都合の悪い結果が得られた場合、論文として出版されない(=出版バイアス)からです。前橋レポートを「古い論文で、インフルエンザの診断方法や解析方法が信頼できない」と述べたて、批判する専門家が後を絶ちませんが、そのような主張にワクチンメーカー側の意向が働いているのでは、と思わずにはいられません。

● 経鼻弱毒化生インフルエンザワクチン(フルミスト)について
 経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(Live Attenuated Influenza Vaccine:LAIV、以下「生インフルワクチン」)は、2003年に世界で初めて米国で販売承認され、2023年3月からここ日本でも「フルミスト」という製品が2歳〜18歳の小児を対象に販売承認され、2024/25シーズンから使用が開始されることになりました。既に全世界中で36の国と地域で認可されているものであり、その売りは注射するわけではないので「痛みがない」ということです。生インフルワクチンに含まれる弱毒生インフルエンザウイルスは、鼻咽頭部で増殖し、野生株の感染後に誘導される免疫と類似したIgA抗体を介した局所粘膜免疫、および全身の液性・細胞性免疫誘導が可能であるとされています。
 実は、この生インフルワクチンの感染予防効果(有効性)に関しては、2016/17シーズンに2歳〜18歳の健康小児を対象とした、RCT(ランダム化比較試験)が行われています。この臨床試験では、生インフルワクチン接種群595例と、プラセボ(対照群)290例とで比較しています。その結果ですが、実際にインフルエンザ感染した感染率は、ワクチン接種群で152例/595例で25.5%、対照群で104例/290例で35.9%となりました。この結果から、生インフルワクチンの有効性(Vaccine Efficacy:VE)は、28.8%であるということでした。これは、ワクチン接種によってその年の罹患率を28.8%減らせるということを示しています。
 ただし、ワクチン有効性(VE)が28.8%であるとしても、その地域の罹患率が異なっていれば、ワクチン接種群と対照群の(発病率の)差は変化します。例えば、ある地域のインフルエンザ罹患率が20%とするとワクチン接種群と対照群の感染率(発病率)の差は5.76%、10%の罹患率の地域であれば、その差はわずか2.88%まで下がる計算になります。計算上は、1人のインフルエンザ発症を抑えるために、罹患率35.9%の地域なら9人、罹患率20%なら17人、罹患率10%なら35人にワクチン接種が必要であるということになります。たった28%程度の発症予防率であれば、季節性インフルエンザの流行を阻止できるとは到底思えません。また、このRCTではインフルエンザ様症状があることを比較しており、その症状が定義に当てはまらない、あるいはほとんど症状が出ないような「不顕性感染」に対する効果は全く不明ですから、そういった意味でも流行をどれだけ防げるかということは実際には分かりません。さらに、先述したRCTでは調査が行われた2016/17シーズンにおいて検出された分離株の83%を占めたA/H3N2亜型株に対する効果しか確認できておらず、A/H1N1亜型株や B型株に対する有効性は確認できていません。日本で毎年何千万人もの人が不活化インフルエンザワクチンを打っていても季節性インフルエンザの流行を防げていないということからも、感染予防という観点から見た場合には、インフルエンザワクチンが意味のないものであるということは周知の事実でしょう。
 では、「フルミスト」の安全性に関してはどうでしょうか?接種後28 日までの「特定有害事象」を見てみると、「全体(すべての副反応)」はワクチン接種群が3.9%多かったという結果でした。「特定有害事象」とは別に、「インフルエンザ発症」はワクチン接種群で1.4%多い2.1%でした。程度の違いはあれども、対照群と比べるとワクチン接種群の方で「特定有害事象」が3.9%、「インフルエンザ発症」が1.4%と、合計5.3%症状が多く出ていることになります。先ほどの有効性に関してのデータである、インフルエンザ罹患率35.9%では10.9%のインフルエンザを予防できるということからすれば、そこから有害事象の5.3%を引くと10.9%-5.3%=5.6%、罹患率20%の地域では5.7%-5.3%=0.4%、罹患率10%の地域では2.9%-5.3%=−2.4%となり、症状発生率はワクチン接種群と対照群であまり変わらないことになります。また、このRCTの審査報告書には、通常のRCTで提示されているはずの「インフルエンザ様症状」の記載したデータがありません。このデータはワクチン効果判定の基本データのはずであるのにもかかわらず、です。このようなことを、生インフルワクチンを推奨している人たちや、実際に「フルミスト」を臨床現場で子供たちに接種している小児科医たちはきちんと保護者や本人に説明しているのでしょうか??しかし、この生インフルワクチン(フルミスト)は、使用後の飛沫または接触により実際のワクチンウイルス株からの水平伝播の可能性があることが添付文書にも記載されており、小児科学会でも授乳婦や免疫不全患者が周囲にいる場合には使用を推奨しないと述べています⬇️
https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20240909_keibi_i_vaccine.pdf


ここでは詳細は示しませんが、実際に生ワクチン摂取によって、生ワクチン株接種後に感染症を発症したり、生ワクチン株由来の感染症が流行してしまったりする事例が過去に報告されています。今回の生インフルワクチン接種者からも水平伝播でワクチン株由来のインフルエンザが流行する可能性も否定できず、本当に安全であるということは保証できません。ですから、当院では経鼻インフルエンザ生ワクチン(フルミスト)の接種は、決してお勧めできません。当院の患者さんには、子供さんには打たせない方が良いと説明しています。

● インフルエンザワクチンは打つべきか? 〜まとめ〜
 ここまででも、インフルエンザワクチンは効果がないばかりか有害であることが十分わかっていただけのではないでしょうか?上記以外にもインフルエンザワクチンを打つべきでない理由はいくつもあります。以下に列挙しておきますので、ぜひ参考にしてください
① インフルエンザワクチンに関して、ウイルスのタンパク成分であるヘマグルチニンという分子に対する免疫応答が感染防御の主役と考えられているが、この分子は頻繁に突然変異を起こして抗原性が変化する。そのため、インフルエンザウイルス感染に対する終生免疫が得られるどころか、抗原性が変化したウイルスに対するワクチンの効果は全く期待できない。そればかりか、“免疫抗原原罪(immunological antigenic sin)”という機序により、むしろ抗原性を変化させたインフルエンザウイルスに対する免疫力が低下することさえ考えられる。
② 現在日本で使用されているスプリットワクチンは、エーテルなどでウイルス成分を分離したものであり、全粒ワクチン(ウイルスがそのまま入っている)よりも免疫原性が低い。そのため、抗体が作られたとしてもその産生能が低く、抗体の持続期間が短い(2〜3ヶ月)ので、インフルエンザの流行期間を通して防御免疫が持続しない(そもそも防御免疫はつかないが・・・)。
③ 現在使用されている不活化ワクチンの皮下摂取では、感染防御の役割をすると考えられる気道粘膜のIgA抗体誘導や実際に感染が起こったときの細胞性免疫は誘導されない(全ての不活化ワクチンでいえること)。
④ 動物由来の組織培養によるワクチン製造プロセスで、他の種の動物の遺伝子汚染が懸念される。また、ワクチンに添加される免疫賦活剤の中には様々な有害物質(スクワレン・ポリソルベート・ソルビタンなど)が含まれており、ワクチン自体が有害物質となりうる。このような有害物質が複合的に体内に侵入してきた場合の影響についてはまだほとんどはっきりしたことはわかっていない。
⑤ 経鼻インフルエンザ生ワクチン(商品名:フルミスト)も、その効果や安全性に問題があり、ワクチン接種者から水平伝播する可能性もあるため、打たない方が良い。

慢性疾患で通院中の患者が多い当院として、インフルエンザワクチンの予防接種に関して特に強調しておきたいことは、「慢性疾患患者にとって、“炎症ゴミ”となるアジュバントやワクチンに含まれている他の成分は、十分疾患の悪化要因となり得る」ということです。これは様々な多角的な研究から科学的・医学的に証明されていることです。

 以上、インフルエンザワクチンを打つべきでない理由について示してきました。最終的な結論として、当院ではインフルエンザワクチンは「百害あって一利なし」と考えております。ぜひ参考にしていただき、最終的に打つかどうか、はご自身で判断していただければと考えています。


2.        治療について 〜抗インフルエンザ剤は必要か?〜

● 日本の抗インフルエンザ薬使用量は世界一!
 現在日本の臨床現場では、インフルエンザが疑われる症例には、迅速検査で陽性であった場合、直ちにタミフルなどのノイラミニダーゼ阻害剤が処方されます。実際に、2011年の日本感染症学会の提言によれば、「原則として、・・・ノイラミニダーゼ阻害薬の投与により、重症化を防ぎ入院や死亡を減らすことが最大の目標となる」「可能な限り全例に対する発病早期からの抗インフルエンザ薬による治療開始が最も重要である」とされています。しかしながら、この提言では「インフルエンザは自然治癒する」という認識が欠けており、「重症化する」ということが前提となっています。さらに、ノイラミニダーゼ阻害薬が「重症化を阻止する」ということを前提に、抗インフルエンザ薬の重要性が強調され、使用が推奨されています。その他のいくつかの学会の見解でもこれと同様に、ノイラミニダーゼ阻害剤を推奨しています。また、厚労省の見解として、インフルエンザにかかった時には「具合が悪ければ早めに医療機関を受診しましょう」(厚労省「インフルエンザQ&A」)としているように、症状があれば、すぐ医療機関受診することを国として勧めています。つまり、インフルエンザの治療に関しては、政府や学会をあげて抗インフルエンザ薬であるノイラミニダーゼ阻害薬を推奨している、というのが今の日本の実情です。その結果、日本では1000人当たり、フランスの50倍、スウェーデンの300倍、イタリアの1000倍、イギリスの1200倍ものノイラミニダーゼ阻害剤を使用しています。つまり、日本は世界一のノイラミニダーゼ阻害薬消費国なのです。この日本の医療の現状を異常だと感じないとすれば、よほど感覚が麻痺していると言わざるを得ないでしょう。

● 抗インフルエンザ薬は免疫力を低下させる!?
 インフルエンザウイルスが感染したヒトの細胞の中で増殖し、その後出芽し、放出される際に、ノイラミン酸という糖鎖と、それを切断するノイラミニダーゼという酵素が働くことがわかっています。ノイラミン酸は、出芽してきたインフルエンザウイルスと感染細胞を鎖のように繋ぎ止めておく働きを持っています。ノイラミニダーゼはこのノイラミン酸という鎖を切断することにより、出芽してきたインフルエンザウイルスをヒトの感染細胞膜表面から切り離す働きを持っています。すなわち、ノイラミニダーゼがないと、インフルエンザウイルスはノイラミン酸によってヒトの細胞膜表面にずっと繋がれたままの状態になるため、感染を広げていくことができなくなります。ノイラミニダーゼ阻害剤は、このノイラミニダーゼの働きを阻害することによって、インフルエンザウイルスを感染細胞から離れなくさせることができます。この機序により、タミフルなどのノイラミニダーゼ阻害剤は、感染したヒトの体内でのインフルエンザウイルスの増殖を抑えることができ、重症化を防ぐことができる、と考えられているのです。しかしながら、タミフルなどのノイラミニダーゼ阻害剤が、ウイルスの増殖を抑えて症状を軽くする、という一般的な認識は、そもそも間違っており、むしろ症状の軽減はウイルスの増殖抑制とは無関係であるという確実な証拠があります。
 例えば、RSウイルスは乳児に致死率の高い肺炎を引き起こすことで有名なウイルスです。このウイルスはノイラミニダーゼを持っていないのですが、RSウイルスを感染させたマウスにタミフルを投与してみると、ウイルスは増えたのに感染症状(肺炎)は軽くなったのです。その理由は、動物やヒトの体内にもあるノイラミニダーゼの働きをタミフルが阻害してしまうからと考えられています。実はノイラミニダーゼは、刺激やストレスに対する防御や免疫機能に深い関わりがあります。ノイラミニダーゼ阻害剤でその作用が抑えられてしまったことで、ウイルスと戦えなくなり、症状が軽くなったように見えるというわけです。すなわち、インフルエンザについても同様に、症状が軽減したように見えたのは、ウイルスの増殖が抑えられたからというわけではなく、ヒトのノイラミニダーゼの働きが阻害されたからだと考えられます。このノイラミニダーゼ阻害薬の作用機序は、免疫の働きを抑えてしまうという点においては、ステロイドの作用と少し似ているように思います。その結果、腎障害が起こる危険性もあり、高齢者のようなインフルエンザのハイリスク者もかえって症状が悪化する危険性があります。

● タミフルは異常行動を引き起こす危険な物質
 ノイラミニダーゼ阻害剤の中でもタミフルは、特に異常行動を起こしやすく、呼吸を止めて突然死のリスクがある危険極まりない化合物です。異常行動や突然死が起こる発症機序は明確にされており、その因果関係はもはや確実なものとなっています(Acta Neurol Scand.2017:135:148-160)。タミフルなどノイラミニダーゼ阻害剤の症状軽減の見かけの効果と遅発性の有害作用が起こる機序も、すでに詳細に検討されています(Infect Dis.2016:48;651-60)。ノイラミニダーゼ阻害剤について詳細に検討されたコクランのシステマティック・レビュー(最もエビデンスレベルが高い)でも推奨されていません(Cochran Database Syst Rev.2014:4)。WHO(世界保健機関)の勧告でも、2017年にタミフルは必須薬剤リストから補助薬剤へ格下げされました。コクランとは別のグループのシステマティック・レビュー論文も報告されており、それを根拠にタミフルの使用を推奨する意見も出ています(渡辺彰「タミフルの有効性に関するメタアナリシスと、抗インフルエンザ薬の治療指針」)が、それに対する批判論文も出されています(ECDC意見書へのコクランチームのコメント「薬のチェックTIP.2016:16;66-68」)。

以上のように、ノイラミニダーゼ阻害剤であるタミフルは、有効性はないどころか、危険極まりない薬剤であると考えられます。当院ではインフルエンザと診断されたとしても、患者には絶対に使用しません。抗インフルエンザ薬は、タミフル以外にもイナビルやリレンザといった吸入剤も販売されており、毎シーズン売り上げを伸ばしています。これらの抗インフルエンザ薬も、タミフルと同様に有効とする論文がある一方で、製薬企業側の意向が反映された結果を採用している可能性が高いために、その信憑性には疑問を抱かざるを得ません。当院ではタミフルと同様、確実な根拠のないノイラミニダーゼ阻害剤の吸入剤や、ラピアクタのような点滴剤も一切使用いたしません。

3.        当院が考えるインフルエンザに対する予防と治療

● 最大の予防策は日々の「身体づくり」
 当院では、ホームページにも記載させていただいているように、慢性疾患を根本治療するためには、生活習慣を整えることがまず何よりも必要であると考えています。実はこれは何も慢性疾患に限った話ではなく、かぜやインフルエンザのような急性期の感染症に対しても言えることです。ウイルス感染であろうが、細菌感染であろうが、感染を引き起こしたとしても、症状が起こる人と起こらない人との違いは、結局のところ身体づくりができているかいないかにかかっていると考えています。そのためにはやはり、とにもかくにも「食事の質」を改善することが何より大切であると考えます。普段から食事が偏っている人や、コンビニ・スーパーの既製品ばかり摂っている人、お菓子ばかり食べている人、外食でファストフードばかり摂っている人よりも、当院で勧めるような質の高い食材を使って身体づくりがきちんとできている人の方が、ちょっとした生活習慣の乱れやストレスにも対応できると考えられます。そのような人の方が、インフルエンザにもかかりにくいでしょう。当院では、日々の食事の質を高め、生活習慣を改善することにより「身体づくり」をしていくことこそが最大のインフルエンザの予防対策になると考えています。そして、そもそもインフルエンザの予防接種などは有害であり、不要であると考えています。

● もしインフルエンザにかかったら
 元々の身体づくりができていない人や免疫力の低下した高齢者に限らず、きっちり「身体づくり」ができている人でも、生活習慣の乱れや強いストレスなどで一時的に免疫力が低下してしまい、インフルエンザにかかってしまうこともあるでしょう。そのような時に一般的な病院へ行けば、普段から病気がちの人や高齢者などリスクのある人たちがたくさんいます。もし本当にインフルエンザだった場合、病院へ行けばそのような人たちに感染を広げてしまう恐れがあります。ですから当院では、若い体力のある人であれば特に、インフルエンザであろうとなかろうと病院受診は不要ですし、薬剤投与も不要と考えます。当院で勧めているようなハチミツや果物をしっかり摂り、必要最低限の水分補給と栄養補給をしながら十分な休息と睡眠をとっておけば、1週間もかからずに改善するでしょう。頭痛や関節痛がひどくて眠れないような時のみ、アスピリン(当院では「ケロリン」を勧めています)を少量摂り、痛みを和らげてやれば良いでしょう。
 とはいえ、インフルエンザ疑いで当院に来院された患者には、何もせずに帰ってもらうわけにはいかない(本当はそれでも良いのですが)ため、とりあえずインフルエンザの迅速検査をし、A型かB型かを判定します。症状がひどい場合には漢方煎じ薬や漢方エキス剤を処方しています。また、希望される方には会社や学校に提出用の診断書を作成しています。診断書を希望される方は診察の際に院長とご相談いただきますようお願いいたします。
 近年では、介護職や病院関係者だけではなく、毎年インフルエンザの予防接種を半ば強制的に打つように言われることがあるようです。もし何か基礎疾患をお持ちの方で、このような予防接種を打つことにためらいのある方は、ぜひご相談ください。打つことを避けるよう記載した診断書など作成することもできます。基礎疾患をお持ちでない健康な方でも、打ちたくないという方は申し出ていただければ対応いたします。最後に、ここに書いたようなことは、不勉強な医師や他の医療従事者たちは何も知りません。たとえ知っていても彼らは患者に本当のことを知らせません。なぜなら彼らは製薬企業の鵜飼の鵜に過ぎないからです。今の医療業界の間違ったシステムの下で、彼ら自身も飼いならされているのです。

 以上、インフルエンザに対する当院の見解を述べてまいりました。ぜひ参考にしていただき、当院の患者には思慮深い行動をしていただければ、と思っております。

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